執筆中の独り言by冨坂③「配役のはなし」

脚本・演出の冨坂です。
少し間が空いてしまいましたが、その間に『卒業式、実行』の先行販売(特典のついたチケットを先に少しだけ売るぜ、のコーナー)が開始されました。皆さま、早速たくさんのご予約ありがとうございます。
今回は事前精算だけじゃなくて予約のみの当日精算でも対象なので、良かったらお早めにご予約頂けると、とても嬉しいです。

さて、執筆前の思いつきをちょこちょこ更新していくこのコーナー。今回は現段階で考えている配役の話です。
昨日(11/27)に劇団員で脚本会議・ネタ出しをしたら大層盛り上がったので、そこらへんも踏まえて「この人こんな役」「こんな登場人物がいるかも」といったあたりを書いていきます。
ただ、あくまで現時点でのものなので、全然変わる可能性があります。悪しからず。


11/28時点での配役

榎並夕起:卒業式実行委員会の委員長(2年生)
卒業式を準備したり仕切ったりする委員会「卒業式実行委員会」の委員長で本作の主人公。現場の責任者だけど色々な人のわがままやトラブルに右往左往させられる。動機は「憧れの先輩の式を成功させる」で、そのためには結構強引でわがままで、かわいいと思われてることすら利用する。自分も働くけど人使いは荒め。

津和野諒:卒業式実行委員会の副委員長(2年生)
卒業式を準備したり仕切ったりする委員会「卒業式実行委員会」の副委員長。飄々としてやる気ない感を漂わせつつも、なんだかんだで委員長の榎並に巻き込まれてパシらされている男。イメージはジュドー(ベルセルクの方)で「自分じゃもう少し器用な方だと思ってたんだけどな」の人。

沈ゆうこ:監査委員長(2年生)
国府台高校の生徒会組織の中の司法を担う監査委員会の委員長。規約にうるさく、現場の判断よりも原理原則を重んじるのが厄介。それは物語におけるキャラってだけじゃなく、多分本人がそれを意図的に演じている。「誰かが嫌われ者にならなきゃ」精神。
にするかどうか迷ってる。後述の「美術部」もいいんだよなー。

熊谷有芳:生徒会長(2年生)
国府台高校大好きっ子で「自治」にこだわる生徒会長。圧がすごい。卒業式の国旗国歌問題に関しては、その経緯から「学校の文化・伝統が侵略された」とか感じてるファイター。先生から見れば狂犬。ダンス部とかにも入ってて友人は多い感じ。

淺越岳人:吹奏楽部部長(2年生)
吹奏楽部の部長で、吹奏楽部である自分達を「ミュージシャン」として捉えてプライドを持っている。意に沿わない依頼に対しても「…まぁ依頼されたからにはやるよ。ミュージシャンだから」と言って結局やってくれる。キザで皮肉屋で理屈屋でプライドが高いが、演奏は下手(トランペット)。

星秀美:有志の司会(2年生)
生徒の中から有志を募って決める司会に立候補した、お祭り大好き女子。男女問わずいろんな(イケてる←限定)先輩と仲が良い「上級生に可愛がられる後輩女子」。軽い気持ちで立候補したところ、国旗国歌で揉めてるせいで二転三転するブログラムや進行台本に振り回される。
にするか、
後述の「美術部」にするか迷ってる。ちゃらちゃらした司会の方が似合うけど、司会より美術部の方が作中でのやることが固まってるので、どうするか…。

甲田守:元卒実委員長の今年の卒業生(3年生)
昨年までの卒業式実行委員会委員長で榎並の先輩。一見頼りないけど、人当たりの良さ、それでいて大事なところは譲らない頑固さから、意外と人望があったりする。今年「卒業の言葉」(いわゆる答辞を各クラスの代表がやる)を喋ることになってる。
この人に関しては、ゲームで言うともう「上がり」の状態なんですよね。卒業する3年生なんてある種悟りを開いてるようなもんだから、課題も成長も作りづらいのがどうしよう。でも、ちゃんと卒業する3年生を実物として舞台に出したいので配役。

誰か:美術部員(2年生)
「国府台の卒業式は、今までは壇上に国旗ではなく美術部の描いた絵が飾ってあって…」というのが本作で何度も出てくる主張であり、これ事実でもあるのですが、それを描く美術部の人。「美術部の絵か、国旗か」で散々論争してる中、当の絵の制作が全然間に合ってなかったら超面白いなーと思って。
この展開はまず間違いなく入れるんだけど、それを誰の役にするか…。舞台上で描いてもらうので、ある程度絵描ける人じゃないとつらいんですが、津和野は卒実の人として中心にいてほしいし、沈は監査かなーとも思うので、どうしたものか。

矢吹ジャンプ:卒実顧問(教員)
卒業式実行委員会の顧問の先生でノンポリ。振り回される側。基本的に生徒からは頼りにされてなくて舐められてる。…ということは最終的には?というね。シン・ゴジラにおける平泉成展開があるのかないのか。

前田友里子:卒実顧問で書道部顧問(教員)
元“マドンナ先生”。すげぇ若ぶったフェミニンな服を着て若作りな「生徒と友達感覚」みたいな距離感の教員。意外と書道の有段者で書道部の顧問やってたりする。卒業式で体育館に掲示する式次第(プログラム)を書いたりしたい。プログラムが変わりまくって何度も書き直させられたりしたい。
前田友里子がやる場合、年齢をあげた上で若作りする、というややこしい変装が必要なのがネック。

鹿島ゆきこ:3年生の担任または卒実顧問(教員)
国府台高校の卒業生でもある赴任二校目くらいの若い女性の教員。高校時代は文化祭の日程案(とか?)で学校側とやりあったくらい「学校大好き」「自治の人」だったけど、いざ教員になって「あの頃はガキだった…」と現実を知って大人しくなってる元狂犬で今は真人間。後述の斉藤コータと同学年で、一緒になって学校側と闘ったりしてた。

藤田慶輔:校長またはベテラン社会科教師
中田顕史郎:校長またはベテラン社会科教師
藤田さんと中田顕史郎さんは、どちらに校長をやってもらってどちらにベテラン社会科教師(左派)をやってもらうか、迷っている。校長をボスキャラにするなら顕史郎さんなんだけど、でもリベラルで情熱的なイメージあるし。藤田さんの方が厳格で管理職な感じは似合うんだけど、でも頑固な現場の教師の感じもあるし。
でも校長を「国旗国歌を導入しなければいけない」というミッションを抱えたアクティブに動く役にしようかな、という気もしてきたぞ。ボスキャラではなく主人公格の一人。
で、ベテラン社会科教師を活動家じゃなくて長老にする。国府台にはいるんですよ。「生徒に近くて管理職と折り合いの悪い、現場主義の活発な先生」ではなく「管理職とは距離を取ってる、だけど生徒からも他の先生からもそんな近くなくて一目置かれている長老タイプの先生」が。
そうなると校長(アクティブ)を藤田さん、ベテラン教師(長老)を顕史郎さん、でジャンプさんをノンポリじゃなくて活動家の社会科教師にする方がいいのかも。

前田綾香:厄介なPTA役員
国府台高校の校風にも理解があり、生徒の意思も尊重してくれるんだけど、そこからなぜか自分の思想につなげてしまう市民運動の活動家(プロ市民)。味方してくれるけど校長とか国旗・国歌を過剰に敵視する姿勢には、生徒側も正直「ウッ」となっている。

山岡三四郎:PTA副会長または同窓会副会長
PTAか同窓会の副会長で、本来は登壇する予定がなかったのだが会長が急病で欠席したため急遽スピーチをしなければならなくなった男。正直そんなに期待されていないのに何度もスピーチの内容を確認してもらいに来る。几帳面で緊張しいのため原稿をしっかり作るが、当日のドタバタで尺が変わり続け、翻弄される。

斉藤コータ:なぜか口を出してくる国府台大好きOB
前述の熊谷のように国府台大好き、生徒の自治を重んじる熱い男。…なんだけど、卒業以降も国府台に魂を引かれすぎていて、いつまでも学校に顔を出し、生徒会活動に口を出す、鬱陶しい先輩になってしまった男。鹿島と同学年で、現役時代に一緒に文化祭の日程案について学校と闘った仲。
これですよ。「国府台の自治の話」「紅白旗合戦みたいな話を どコメディで」というコンセプトを象徴するキャスティング。ナイゲンのどさまわりとか紅白旗合戦の生徒会長みたいな熱くて重たい思想のキャラを、コータさんの“絶対にコメディっぽく軽薄っぽくなるパーソナリティ”で鬱陶しい先輩として演じてもらう、言うなれば「ダメなどさまわり」。

こんな感じの登場人物で行こうかな、と11/28時点では思っています。


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アガリスクエンターテイメント第25回公演 『卒業式、実行』
2018年2月17日(土)〜2月25日(日)
@サンモールスタジオ
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